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山口弁のなおすは「片付ける」!暮らすなら知っておきたい基本のキ

皆さんは「山口弁」をご存知ですか?例えば「なおす」は「片付ける」!「直す」でも「治す」でもありません。

関東で生まれ育った私ですが、26歳の時に夫の転勤で山口県宇部市に引っ越しすることとなりました。そこから6年間山口県で過ごしましたが、はじめは山口弁で分からない言葉もあってアタフタしてしまう場面もありました。

一方、生後半年ほどで引っ越しをした娘は山口県で育ったので、6年経った頃にはすっかり山口弁ネイティブになっていました。
私自身も、子育て期を山口県で過ごしたことから、子供に向ける言葉のいくつかは標準語なのか山口弁なのか分からなくなったりもしました。そんな山口弁に染まっていった我が家の経験も合わせて山口弁の魅力についてご紹介します!

目次

山口弁とは

山口県の方言は「中国方言」に属し、一般に「山口弁」と呼ばれています。山口県は広島県と福岡県の間にあるため、広島弁と共通するする言葉があったり、九州の方言に似た言葉があったりします。

標準語に比べて音が流れるように聞こえるため、まろやかな雰囲気となり、密かに人気の方言となっています。

山口弁の基本

山口県でよく聞いた山口弁の表現を「基本」としてまとめました。山口弁に親しむために、まずはここから知ってもらえたらと思います。

ぶち

「すごく」「とても」という意味です。

大阪弁の「めっちゃ」のような使い方で、「ぶち美味い」「ぶち寒い」など、よく使う山口弁の王道です。

広島弁でも同様の使い方をするようです。

わや

「大変」「むちゃくちゃ」に近い言葉です。友人に意味を聞いたところ、「大変」よりももっと大変な感じで、理不尽なことに対しても使うし…と説明に困るようでした。

「わや」は「わや」みたいです。

よーけ

「沢山」「いっぱい」という意味です。

「人が沢山いる」ことは「人がよーけおる」といいます。

えらい

「偉い」ではなく、「疲れた」「しんどい」という意味です。

山口県だけでなく西日本では広く使われているようです。

「偉い」も普通に使われるので、文脈から判断します。

はぶてる

「ふてくされる」「拗ねる」という意味です。

「○○ちゃんがはぶてちょる」のように、子供や子育て中ママさんとの会話でよく出てきました。

やぶれる

標準語で「破れる」というと紙が裂けるイメージですが、山口弁では広く「壊れる」という意味で使います。

標準語では少し違和感がありますが、固い物や電化製品などが壊れた時にも「やぶれる」を使います。

~ちゃ

「です」「ます」「だよ」のように、語尾につけます。

娘が話しているのを聞いた時、うる星やつらのラムちゃんみたいでかわいい!と思いましたが、山口弁とは関係がないそうです。

標準語の「そうだよ」「それな」は「それっちゃ」になります。

~ちょる

こちらも語尾につけます。

山口国体のマスコットキャラクター「ちょるる」の名前の由来になるほど、山口県でよく使われています。

同じニュアンスで「~よる」もよく聞きました。標準語の「食べている」は「食べちょる」「食べよる」のように言います。

~そ、~ほ

こちらも語尾につけるのですが、この使い方はなかなか掴めませんでした!

「~なの」の「の」に当たる言葉で、山口県でも西部では「~そ」、東部では「~ほ」を使うことが多いそうです。

「~ちゃ」と合わせて「~ほっちゃ」を語尾につける言い方もあります。

山口弁で困った例

山口弁の基本は分かった!と油断した頃、山口弁特有の言葉の意味を知らずに要らない心配をしまったことがありました。
後から意味を教えてもらって安心したという例を3つご紹介します。

なおす

子育て支援センターで娘とおもちゃで遊んでいて、そろそろお片付けの時間という時、その場にいた先生に「おもちゃをなおそうね」と声をかけられたことがありました。

普通に遊んでいたつもりだったのに、もしかして壊しちゃったのかな?!と慌ててしまいましたが、「片付けようね」という意味でした。

色々な子育て支援センターや幼稚園でも使われていた言葉だったので、そのうち家でも片付ける時は「なおす」の方を使うようになりました。

よして

娘が幼稚園でお友達に向かって「よ~し~て」と言っているのを聞いて「?」となったことがあります。

お友達に何かされた様子もないのに何を「よして」?上手にお友達と遊べていないのでは?と心配になりました。しかし、後で聞いたところ「よして」は「入れて」という意味でした。

遊びに入れてほしい時に使うそうで、娘はちゃんとコミュニケーションがとれていたと分かってほっとしました。

ご心配です

娘の幼稚園でPTA活動をしていた時、先生や他のママさんに「ご心配です」と声をかけられることがありました。

気づかないうちに何かやってしまったかな?心配をかけてしまったのかな?と内心焦って、たまらず友人に相談したところ、それは「お疲れ様です」というニュアンスで使うんだよ、と教えてもらいました。労いの言葉をいただいていたと分かり、次の機会からは笑顔で返せるようになりました。

最後に

我が家は山口県に6年住んだ後、再び関東に転勤になりました。娘は1年ほどで山口弁が抜けてしまったようです。可愛かったので少し残念に思っています。ここまで、山口県へ転勤となる方の参考になっていましたら幸いです。ぜひ、山口弁に親しんでください!

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