【なら燈花会とは】奈良最大のろうそく祭り!子連れも安心
奈良に1999年から続く、夏の夜の風物詩「なら燈花会(とうかえ)」。それは8月上旬に、10日間開催されるろうそくのお祭りです。その幻想的な世界に浸るため、毎年この時期に奈良に訪れる観光客の数は増え続けています。そんな夜の奈良公園で行われる「燈花会」の魅力をお伝えしたいと思います。
目次
なら燈花会とは
「燈花会」を知って、その魅力に浸りませんか?奈良公園の世界遺産でも行われる、夜のろうそくイベント!
「燈花会」ってどんな意味?
昔から、奈良には
「大文字送り火」
若草山の「山焼き」
春日大社の「万燈籠」
など、各地で大小数々の火を用いた行事が季節ごとにあります。
奈良と灯りは昔から人々によって守られてきたものなのですね。
「燈花」は、灯心の先にできる花の形をした、ろうのかたまりを意味します。これができると縁起がよいものとすることに由来し「燈花会」と名付けられました。ここに訪れた人々が幸せになれますように、という願いが込められているのです。
灯されるろうそくは約2万本
ろうそくの数は、海外の観光客も増加していることもあって、年々増え今は2万本を超えています。
このろうそく、毎晩400人以上のボランティアによって灯されているのです。10日間でのべ2,000人以上が準備と撤収作業を繰り返し作られているイベントです。
開催会場の1つの「浮雲園地」では、500円でろうそくに点灯できる「一客一燈」のコーナーがあり、来年度以降のろうそく代に充てられます。
特製カップとろうそく
カップは改良が重ねられ、安全性を考慮して難燃性の樹脂で作られています。色は、和紙を思わせる風合い。
ろうそくは、鹿が間違って食べても害の少ない、植物性油脂原料です。ススが出にくく、屋外で安定して燃焼を続けます。
燈花会開催の場所はどこ?
開催会場は奈良公園一帯。夜更かしの鹿たちが暗闇に突如現れ、奈良公園らしい場面に遭遇出来ます。
エリアは、
「春日野園地」
「浮雲園地」
「浅茅が原(あさじがはら)」
「浮見堂(うきみどう)」
「猿沢池・五十二段」
「奈良春日野国際フォーラム甍I-RA-KA」
「興福寺」
「奈良国立博物館前」
「東大寺」
「春日大社」
などがあります。
燈花会の見どころ
燈花会おすすめの見どころエリアの特徴をご説明します。
春日野園地
東大寺南大門横に位置し、各会場の中でも1番広々としたエリアです。東大寺の屋根が遠くに照らし出され、優しい灯りに思わず時を忘れて眺めてしまいます。
浮雲園地
「東大寺大仏殿・春日大社前」バス停が近く、人がたくさん行き交うエリアです。ろうそくが緩やかなカーブを描き、まるで天の川のようです。ハート形に作られたフォトスポットはカップルにも人気です。なお、春日野園地と浮雲園地はとなり同士となっています。
浅茅が原
竹で編んだ丸いオブジェが可愛らしくライトアップされています。ろうそくの灯りに照らされた竹が、公園の木々たちと溶け込む雰囲気のよいところです。
浮見堂
鷺池(さぎいけ)にひっそりと佇む浮見堂。池を囲むように並んだろうそくが水面に反射して幻想的です。こちらでは、期間中貸しボートが30分1,000円ほどで楽しめます。通常夜間営業はされておらず、行列ができるほど人気です。
猿沢池・五十二段
ここで19時の点灯を待つ人が多いエリアです。猿沢池にはカメがいるので子供たちがたくさん遊んでいました。夕暮れ時ろうそくに照らされた瞬間、異世界に来たような感覚になります。奥にはライトアップされた五重塔が見え、なんともリッチな気分に。
奈良春日野国際フォーラム甍I-RA-KA
春日野園地、浮雲園地の近くにある国際会議場です。フードコンテナや、カフェが出店しているので、休憩をする人たちで賑わっています。また、特別に裏手の庭園が開放しているので、見学されるのもよいでしょう。
東大寺、春日大社
東大寺の大仏殿は期間中夜間の無料拝観になったり、春日大社の「中元万燈籠」が実施されたりと、普段は見られない体験ができます。「中元万燈籠」は、3,000にのぼる春日大社の石燈籠が点火され、荘厳な佇まいを感じられます。
ただし、東大寺と春日大社は、毎日開催されるものではないので、日程を事前に確認しておいてください。
小さい子供(3~5歳児)連れの回り方
小さい子供(3~5歳児)と巡るコースをご紹介しましょう!
会場がかなり広く、1度にすべて周るのは大人でも難しいです。子供も楽しめる短めのコースをご紹介します。
1,猿沢池・五十二段→一の鳥居
↓
2,浮見堂
↓
3,浅茅が原
↓
4,奈良国立博物館前
近鉄奈良駅、JR奈良駅を利用した場合、
「東向き商店街」
「餅飯殿商店街」
でテイクアウトし点灯時間まで待つのがおすすめ。
まず1,猿沢池に向かい、そして一の鳥居を目指します。鳥居を抜けると、屋台がずらっと並び楽しいです。まだまだ歩くので飲み物もまた調達しておきます。
しばらく春日大社に向かって右にそれると、2,浮見堂から3,浅茅が原に出ます。このあたりで子供たちはかなり疲れてきます。帰りのことを考えると、ここで折り返しです。
4,の国立博物館前を通って、駅に向かいましょう。
往復で違う道順なので、コンパクトに子供たちも飽きないで楽しむことができます。欲張らず、戻る距離も考えて見て周りましょう。
こちらのコースは、春日大社の参道までの砂利道や、石畳を歩くのでベビーカーで行くことは危険だと思います。どうしても必要な場合、近鉄奈良駅から春日野園地を目指し、東に向かってバス通りを歩くルートは、舗装された広い歩道なので歩くことができますが、こみますので、くれぐれも気をつけてください。
燈花会までのアクセス、駐車場情報!
奈良公園の周辺駐車場は、3時ごろには満車になります。午後5時以降は交通規制が行われますし、公共交通機関が推奨されていますが、どうしても車という方は、ならまち周辺のコインパーキングがよいでしょう。しかしこちらも狭い駐車場がほとんどで早い者勝ちです。また、期間中は特別料金となっていることもお忘れなく。
電車の駅は「近鉄奈良駅」から徒歩約5分、「JR奈良駅」からは徒歩約15分で猿沢池に到着します。子連れなら、「近鉄奈良駅」がおすすめです。
なら燈花会の楽しみ方
世界遺産の古都奈良で、地元の人々に支えられ続けられている「燈花会」。イルミネーションではなく、ろうそくに映し出される生のあたたかさを皆さんに体感していただけたらと思います。
夜とはいえ暑く、混雑が予想されますので水分補給を忘れず、歩きやすい靴で行きましょう。